座禅体験七日目『足りる心で』



夕方の5時ごろに晩課に参りました


今日の晩課には
昼の坐禅体験に来られた2人の女性も
ご一緒でした

晩課の中で池の鯉たちに餌をやる場面があります


これは
死んでからこの世に未練を残し、
成仏出来なかった餓鬼たちへの供養に
なるようです

では
餓鬼とはなんでしょう?


まず、
六道輪廻から理解して頂きたい

六道輪廻とは

人が死んでから生まれ変わる際に

生前のその人の行いや生き方で定められたカルマによって

天上、修羅、人間、畜生、餓鬼、地獄の

六道の、いずれかの世界に生まれ変わるということですが

この餓鬼に生まれ変わる人とは、

決して足りることを知らずに、

あれもこれも欲しい、

もっと欲しい、

又、欲しいという人生を生きた人が

成仏出来ないまま、

辿りつく死後の世界のことだそうです



餓鬼界はいつもお腹を空かせている世界なので、

晩課のときに
池の鯉に餌をやりながら、
餓鬼たちへの施しをします

適当なストレスは生きる活力になりますが、ストレスの度合いがいき過ぎると
身体を痛めつけるのと同じように


欲の出し過ぎによって
実は、得るものより失うものの方が
もっと多いあるかも知れません

足りることを知る…

自分にも戒めておきたい


いつも、

自分の中の

もの足りている世界に居られるとは

心の王国を生きること



私たちは

ひとり生きるのではなく

この大自然ととまに

生かされているものだから

過去の後悔も手放し

未来に対する漠然とした不安に備えて
もっと、たくさん欲しいという願望からも
自由になりたかった今日、一日でした


天上、修羅、人間、畜生、餓鬼、地獄の
六道輪廻の中で

人間が転生することが
本当であるとしたら

せめて
今の人間以下には落ちたくないが故に




G・リー合掌